楽器が弾けるってどういうこと?
「楽器が弾ける」の定義
私は中学校からずっとドラムをやっていて、他の楽器も一通り冷やかし程度には弾けたりするんですが、「ギター弾けるの?」「ピアノ弾けるの?」っていう質問には毎回困りますね。
いや、そりゃ練習すれば大体は弾けますよ。だって鍵盤押せば音は出ますからね。君もドとミとソとシ押してみな?ほら、弾けた。みたいな。私もそれと大して変わんないんですよ、ってこと。
楽器が弾ける人にとっての「弾ける」と
楽器が弾けない人にとっての「弾ける」のギャップですね。
弾けない人にとっての「弾ける」は、なんか一曲でも丸暗記した持ち曲があればOK。
いやいや、わかる。めんどくせーな、それでいいじゃん、って思いますよね。
ただ、私にとっての「弾ける」は、少なくともジャムセッションができること。
できれば曲のアナライズができて、なぜそこでそのフレーズが来るのかを言語化できるとなお良い。
その意味では、私ができるのはドラムだけ。
それができない楽器を「弾ける」って言っちゃうのはちょっと気が引けるんですよね。
「セッション(Whiplash)」を見ました
「単に音が出せる」から抜け出て「音楽を作る」に向かう狂気のようなこだわりを見て、「ああ、やっぱりここまでやんないと弾けるって言っちゃダメだよな」っていう思いを新たにしました。w
映画自体は、登場人物が軒並みクソで、ストーリー的にはかなり胸糞悪い映画だったんですが、クソみたいなキャラクター同士が、本人達の意図と反して音楽を通じて認めあっちゃう、繋がっちゃうっていうところが、生々しいなと思いました。
「くやしい…!でも…感じちゃう!なんでこんな奴にっ…!」みたいなアレだと思います。
でも、ステージで共に素晴らしい演奏ができたからといって、ステージを降りた後に今までの軋轢は水に流して、無二の親友になる、みたいなことは絶対ないんだろうなと。
でも逆に、変にそういったヒューマンドラマっぽい展開にしないあたりが潔いと感じました。