LGBTはここ数年でかなり認知度が上がっており、電通の調査によると国民の7割が知っているそうです。だからこういう発言がニュースになったりするんだと思うんですよね。
理屈は正しいけど前提がおかしい
まず自民党のお偉いさんが発言してるのがイケないんだと思うんですが(笑)、理論としては別に間違ったことは言っていないんですよね。
「この人たちばっかりになったら国はつぶれちゃう」
たしかに、もし「この人たち(LGBT)ばっかりになった」としたら、そうなります。
ただ、前提がおかしいんですよね。そんなことはありえないのでいちいち発言する必要がなかったんです。
もし国民全員が一度に交通事故にあったら国はつぶれちゃう
って言ってるようなもんです。
いや、まあそりゃそうかもしんないけど、それ心配すること?
っていう話です。
LGBTは増えてきたんじゃなくて見えてきただけ
冒頭で取り上げたように、LGBTの認知度はここ数年でかなり上昇してますが、それは別に「ここ数年でLGBTの人口が増えた」という意味ではないんです。
今更言うことでもないですが、古代の昔からセクシャルマイノリティの人はいましたし、今でこそLGBTっていう名前がついて、更にインターネットにより可視化されてあたかも「増えてきている」と勘違いしている人がいますが、違います。
増えてきたんじゃなくて見えるようになってきただけです。
人口の減少は「経済的に発展すると死亡率が下がるため、子孫をたくさん残す必要がない」という合理的な理由から先進国に広くみられる特徴であって、個人の性的嗜好の問題ではありません。
そこを勘違いしているからこういう発言が出てきてしまうんだと思います。
平沢氏も配慮は見せている
前述したように、自民党のお偉いさんの発言ということもあって、この発言が各方面から袋叩きにあっていますが、平沢氏も別にLGBTに対する差別的な発言をしているわけではありません。
むしろ「これは個別の自治体ごとにやるんではなくて、憲法に基づいた形できちんと国としての方針を決めるべき案件だ」と、LGBTの認知と地位の向上に対して前向きな姿勢を表していると感じます。
人の話をちゃんと聞くことと、多様性を受け入れることはどちらも大切なことです。